イタリア料理店のメニュー ~その読み方と解説~
メニューは、お店からお客様への大切なメッセージ。そんなメッセージを理解できれば料理を選ぶ時間はもっと楽しくなるのでは・・当サイトは、そんな思いからメニューの読み方と解説を掲載しています。ぜひとも利用いただき、イタリアンの空間をお楽しみくださいませ♪
2017年9月11日月曜日
野菜 Verudula ヴェルドゥーラ
付け合わせ野菜 Contorno コントルノ
本来の野菜料理はアンティパストなどと同様に独立した一品料理で、サラダ(インサラータInsalata)もその一つです。
しかし殆どの店はメイン料理の付け合わせとして出しているので、メニューに「野菜料理」という項目を設けてはいません。
なので、ここでは、付け合わせ野菜(コントルノContorno)としての野菜料理を紹介しておきます。
コントルノは「皿を縁取るもの」の意味があり、一般的にはアンティパストには生野菜、セコンド・ピアットには調理された野菜を付け合わせられます。
「白いんげんは豚肉の料理に」、「じゃがいもは仔羊肉や鶏肉のローストに」といった定番の組み合わせはありますが、店により独創的に組み合わせられています。
ちなみに野菜料理が独立している店ならアンティパストとしても注文できます。
よくあるコントルノ!
ポレンタ
Polenta
ポレンタ
玉蜀黍(とうもろこし)の粉を煮たもの。元々は北イタリアでの主食でしたがパスタの登場によって後退してしまいます。しかし最近は再び注目されるようになりました。
ポレンタも様々で、煮上げたまま、網焼き、揚げたもの、また水を多めに用いて柔らかくした「ポレンティーナ」などがあります。
アスパラガスのボイル煮
Asparagi Lessi
アスパーラギ・レッシ
グリーンアスパラガスを茹で、これに擦り卸したパルミジャーノ・レッジャーノ・チーズをかけたもの。ピエモンテ州やトスカーナ州でよく見られる付け合わせで、アンティパストとして出されることも多くあります。
日本では少し硬めに茹でる方が好まれますが、イタリアでは太いアスパラガスの甘味や旨味を充分に引き出せるよう、ナイフで軽く切れるくらいに柔らかく茹でます。
2017年8月30日水曜日
第二の皿 Secondo Piatto セコンド・ピアット
第二の皿とは?
第二の皿はイタリア語でセコン・ピアット(Secondo,Piatto)。メニューの主役であるメインディッシュのことをいいます。
セコンド・ピアットには肉料理と魚料理があり、双方とも数多くの種類があります。
その中には日本人の私たちに馴染みの薄い、兎の肉や鹿肉などもあったり・・
でも、そんな多様な食材に出会えるのも、レストランの楽しみともいえます。
主流の肉料理!急上昇の魚料理!
イタリアでは肉類の消費量が魚介類より多いので、店でもプリモ・ピアットの主流はもちろん肉料理で調理法もバラエティに富んでいます。
これに対して魚介類は、かつてカトリックでの肉食を断つ習慣、毎週金曜日「精進の日」の蛋白源を補うための代替品に過ぎませんでした。
しかし近年はダイエット志向の影響などにより、魚介類の消費が急激に高まってきました。このため、店側も魚料理への研究と工夫を凝らして進歩を続けています。
セコンド・ピアットを注文しましょう!
セコンド・ピアットの注文は基本的には、魚料理か肉料理のどちらか1品を選びます。
また最近のセコンド·ピアットの調理法は素材を焼くだけ、揚げるだけなどのシンプルさが主流になっているので、調理法を指定して注文できる店も増えてきています。
そこで、ここでは注文の際に指定できる基本的な調理法を記してみました。
ロースト
イタリア語では、アル・フォルノ(al Forno)で「オーヴンで焼いた」の意味。またはアッロースト(Arrosto)で「ローストした」の意味。高熱のオーヴンの中で炙り落ちた肉汁を何度もかけながら蒸し焼きにする調理法です。
グリル
イタリア語ではアッラ・グリリア(alla Griglia)で「網焼きにした」の意味。網の目状に焼き目をつけて香ばしく焼く方法です。ちなみにアイ・フェッリ(ai Ferri)は「鉄板焼きにした」の意味。
炭火焼き
イタリア語ではアッラ·ブラーチェ(alla Brace)。
フライ
イタリア語ではフリット(Fritto)。「揚げた」の意味。
ボイル
イタリア語ではレッソ(Lesso)、またはボッリート(Bollito)。「茹でた」の意味。
出来上がった料理には、塩やオリーヴ油、またはレモン汁などをかけて気軽に食べましょう。
セコンド・ピアットの食べ方とシルバーは?
肉料理のシルバー(ナイフとフォーク)は注文する前からテーブルにセットされています。
魚料理だけを注文した際には、肉料理のシルバーを下げ、改めて魚料理のシルバーをセットしてくれます。
またローストした厚めの肉を注文した際には、切りやすいナイフ(ミートナイフ)に取り替えてくれることもあります。
甲殻類の脚、小ぶりな肉(仔鳩など)は手で食べるのアリで、その際には、指先を軽く洗うために水を張った小鉢(フィンガーボール)が出されることがあります。
骨付きの肉もナイフとフォークを使って食べて、切り分けられない部分からは手を使うのもアリです。
あるあるセコンド・ピアット!
スカンピ海老のグリル
Scampi alla Griglia
スカンピ・アッラ・グリリア
縦に割ったスカンピ海老にオリーヴ油を塗って網焼きにしたもので、店によっては表面にパン粉をまぶして焼くこともあります。
高温で一気に焼くので、表面はパリッとしていながら、閉じ込められた水分で中身はふっくらと仕上がり、焼いた殻から染みだ出す海老の旨味は絶品!そのままか、レモンを搾るくらいで美味しく味わえます。
「あかざ海老」に似ている事から「ヨーロッパアカザエビ」とも呼ばれるスカンピ海老は、日本ではまだ馴染みが薄いのですが、イタリアではグリルなどの簡単な調理法で最大の旨味が引き出せることもあり、甲殻類の中で最も人気が高い食材なんです。
グリルはイタリア語で「アッラ・グリリア」。本来は焼き網を用いて炭火で焼く方法ですが、現在は炭火よりガスで焼く方法が主流です。
それでもこだわりの店では、魚や肉から溢れ落ちた脂が火種に跳ね、その煙が更に香ばしく焼き上げる炭火を使用しています。特にスカンピ海老は炭火でのグリルが最適といえます。
笠小(かさご)のリヴォルノ風
Scorfano alla Livornese
スコルファノ・アッラ・リヴォルネーゼ
オリーヴ油で揚げた笠小を、トマト、パセリ、にんにく、その他の香味野菜などと一緒に煮込んだ郷土料理。「リヴォルノ風」とは、トマトを使って魚介類を煮込む、リヴォルノ地方を発祥とする調理法です。
リヴォルノはフィレンツェの西、リグーリア海が広がる港町で昔から豊富な魚介類で有名でした。そこへスペインから来たユダヤ人が、トマトの栽培法と共に広めたのが「トマトを使った煮込み」なんです。
ちなみに本場では笠小よりも、干だら(バッカラBaccala)、ひめじ(トリリアTriglia)が多く使われます。
鱸の香草焼き
Branzino al Forno
ブランツィーノ・アル・フォルノ
鱸(すずき)に塩・胡椒を降り、セージ、ローズマリー、タイムなどの香草と一緒にオリーヴ油でオーヴン焼きにした一品。イタリアでの鱸は日本のような高価でないので、魚料理によく使われます。
鱸はイタリア語ではブランツィーノですが、ローマより南ではスピーゴラ(Spigola)ともいいます。
「香草焼き」は数種の香草を添えて焼く、イタリアでは最も一般的な調理法。日本の「塩焼き」に匹敵するかもですね。シンプルな調理法ですが、素材の持ち味を生かし、更に香り豊かに仕上がるのが香草焼きの特長です。
ちなみに香草燒きには、オーヴン焼き(al Forno アル・フォルノ)と網焼き(alla Griglia アッラ・グリッリア)の二通りがあります。
第二の皿はイタリア語でセコン・ピアット(Secondo,Piatto)。メニューの主役であるメインディッシュのことをいいます。
セコンド・ピアットには肉料理と魚料理があり、双方とも数多くの種類があります。
その中には日本人の私たちに馴染みの薄い、兎の肉や鹿肉などもあったり・・
でも、そんな多様な食材に出会えるのも、レストランの楽しみともいえます。
主流の肉料理!急上昇の魚料理!
イタリアでは肉類の消費量が魚介類より多いので、店でもプリモ・ピアットの主流はもちろん肉料理で調理法もバラエティに富んでいます。
これに対して魚介類は、かつてカトリックでの肉食を断つ習慣、毎週金曜日「精進の日」の蛋白源を補うための代替品に過ぎませんでした。
しかし近年はダイエット志向の影響などにより、魚介類の消費が急激に高まってきました。このため、店側も魚料理への研究と工夫を凝らして進歩を続けています。
セコンド・ピアットを注文しましょう!
セコンド・ピアットの注文は基本的には、魚料理か肉料理のどちらか1品を選びます。
また最近のセコンド·ピアットの調理法は素材を焼くだけ、揚げるだけなどのシンプルさが主流になっているので、調理法を指定して注文できる店も増えてきています。
そこで、ここでは注文の際に指定できる基本的な調理法を記してみました。
ロースト
イタリア語では、アル・フォルノ(al Forno)で「オーヴンで焼いた」の意味。またはアッロースト(Arrosto)で「ローストした」の意味。高熱のオーヴンの中で炙り落ちた肉汁を何度もかけながら蒸し焼きにする調理法です。
グリル
イタリア語ではアッラ・グリリア(alla Griglia)で「網焼きにした」の意味。網の目状に焼き目をつけて香ばしく焼く方法です。ちなみにアイ・フェッリ(ai Ferri)は「鉄板焼きにした」の意味。
炭火焼き
イタリア語ではアッラ·ブラーチェ(alla Brace)。
フライ
イタリア語ではフリット(Fritto)。「揚げた」の意味。
ボイル
イタリア語ではレッソ(Lesso)、またはボッリート(Bollito)。「茹でた」の意味。
出来上がった料理には、塩やオリーヴ油、またはレモン汁などをかけて気軽に食べましょう。
セコンド・ピアットの食べ方とシルバーは?
肉料理のシルバー(ナイフとフォーク)は注文する前からテーブルにセットされています。
魚料理だけを注文した際には、肉料理のシルバーを下げ、改めて魚料理のシルバーをセットしてくれます。
またローストした厚めの肉を注文した際には、切りやすいナイフ(ミートナイフ)に取り替えてくれることもあります。
甲殻類の脚、小ぶりな肉(仔鳩など)は手で食べるのアリで、その際には、指先を軽く洗うために水を張った小鉢(フィンガーボール)が出されることがあります。
骨付きの肉もナイフとフォークを使って食べて、切り分けられない部分からは手を使うのもアリです。
あるあるセコンド・ピアット!
スカンピ海老のグリル
Scampi alla Griglia
スカンピ・アッラ・グリリア
縦に割ったスカンピ海老にオリーヴ油を塗って網焼きにしたもので、店によっては表面にパン粉をまぶして焼くこともあります。
高温で一気に焼くので、表面はパリッとしていながら、閉じ込められた水分で中身はふっくらと仕上がり、焼いた殻から染みだ出す海老の旨味は絶品!そのままか、レモンを搾るくらいで美味しく味わえます。
「あかざ海老」に似ている事から「ヨーロッパアカザエビ」とも呼ばれるスカンピ海老は、日本ではまだ馴染みが薄いのですが、イタリアではグリルなどの簡単な調理法で最大の旨味が引き出せることもあり、甲殻類の中で最も人気が高い食材なんです。
グリルはイタリア語で「アッラ・グリリア」。本来は焼き網を用いて炭火で焼く方法ですが、現在は炭火よりガスで焼く方法が主流です。
それでもこだわりの店では、魚や肉から溢れ落ちた脂が火種に跳ね、その煙が更に香ばしく焼き上げる炭火を使用しています。特にスカンピ海老は炭火でのグリルが最適といえます。
笠小(かさご)のリヴォルノ風
Scorfano alla Livornese
スコルファノ・アッラ・リヴォルネーゼ
オリーヴ油で揚げた笠小を、トマト、パセリ、にんにく、その他の香味野菜などと一緒に煮込んだ郷土料理。「リヴォルノ風」とは、トマトを使って魚介類を煮込む、リヴォルノ地方を発祥とする調理法です。
リヴォルノはフィレンツェの西、リグーリア海が広がる港町で昔から豊富な魚介類で有名でした。そこへスペインから来たユダヤ人が、トマトの栽培法と共に広めたのが「トマトを使った煮込み」なんです。
ちなみに本場では笠小よりも、干だら(バッカラBaccala)、ひめじ(トリリアTriglia)が多く使われます。
鱸の香草焼き
Branzino al Forno
ブランツィーノ・アル・フォルノ
鱸(すずき)に塩・胡椒を降り、セージ、ローズマリー、タイムなどの香草と一緒にオリーヴ油でオーヴン焼きにした一品。イタリアでの鱸は日本のような高価でないので、魚料理によく使われます。
鱸はイタリア語ではブランツィーノですが、ローマより南ではスピーゴラ(Spigola)ともいいます。
「香草焼き」は数種の香草を添えて焼く、イタリアでは最も一般的な調理法。日本の「塩焼き」に匹敵するかもですね。シンプルな調理法ですが、素材の持ち味を生かし、更に香り豊かに仕上がるのが香草焼きの特長です。
ちなみに香草燒きには、オーヴン焼き(al Forno アル・フォルノ)と網焼き(alla Griglia アッラ・グリッリア)の二通りがあります。
2017年8月18日金曜日
第一の皿 Primo Piatto プリモ・ピアット
第一の皿とは?
イタリア語で「第一」はプリモ(Primo)、「皿」はピアット(Piatto)!アンティパストが終わると、プリモ・ピアットの登場です。
プリモ・ピアットには次の3種類があります。
1.パスタ(Pasta)
イタリア料理を最大に特徴付けているのは、何と言ってもパスタですが、これらは実に多くの種類と調理法があります。
パスタは元々は南イタリアのナポリを中心とした庶民の日常食でした。
ところが、ルネッサンス期に富裕階層にも広まったことでソースや高級食材が使用され、徐々に多彩多様になっていきました。
パスタといえば通常はスパゲッティやマカロニなどの乾燥パスタを指しますが、最近は自家製で手打ちの生パスタを使う店も増えています。
2.リゾット(Risotto)
米(リーゾRiso)を炒めて水や出し汁で煮炊きした料理です。
リゾットは元々は北イタリアで米の名産地ポー川の一帯を中心に食べられていました。
イタリア全土に広まったのは第二次世界大戦後のこと。意外に最近なんですね!
3.ズッパ(Zuppa)
スープのことです。
因みに、ズッパをミネストラ(Minestra)と呼ぶ店もあります。
また、ミネストラはパスタ、リゾット、スープの総称でもあり、これが「プリモ・ピアット」にパスタ、リゾット、スープが同項目にされている理由でもあるんです。
4.ピッツァ、ポレンタ
ピッツァ、更に玉蜀黍(とうもろこし)から作るポレンタは、元々は庶民の素朴な日常食で、高級店にはなかったものですが、今日では洗練されてリストランテのメニューにも加えられることがあります。
プリモ・ピアット あるある料理!
にんにくと唐辛子のスパゲティ
Spaghetti Aglio Olio e Peperoncino
スパゲッティ・アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ
ペペロンチーノと呼ばれ最も有名で、基本材料がにんにく、唐辛子、オリーヴ油と、最もシンプルなスパゲッティです。よく私たちが口にするペペロンチーノとはイタリア語で「唐辛子」のことです。
味の決めては、にんにくと唐辛子の風味をオリーヴ油に充分に浸み込ませた香ばしいソース。これでパスタを「炒めた」というより「和えた」料理といえます。
ペペロンチーノは普段から家庭でも手軽に食べれる料理なので、有名な割りにはメニューには載せていない場合が多いですね。でもスパゲッティのある店で尋ねれば、ほぼ作ってくれます。
イタリア語でにんにくはアーリオ、唐辛子はペペロンチーノ、オリーヴ油はオーリオと言います。
にんにくとオリーヴ油は古くからイタリアの一般的な食材でしたが、唐辛子は最初は高価だった胡椒の単なる代わりとして使われていました。
ところが、胡椒より辛さの際立つ食材として多様に使われるようになり、今日ではイタリア料理の大きな要素の1つとなっています。
ちなみに、パスタの一種の「スパゲッティ」は「細い紐」という意味です。
漁師風スパゲッティ
Spaghetti alla Pescatora Rosso
ズパゲッティ・アッラ・ペスカトーラ・ロッソ
ペスカトーラは「漁師」の意味で、海老や烏賊、貝などをふんだんに使ったスパゲッティです。
イタリア南部から北部に続くリグーリア海沿岸地域でよく食べられています。
本場では魚介の出し汁に白ワインを加えたシンプルな味付けのBianco(ビアンコ=白)が一般的ですが、日本では更にトマトを加えたRosso(ロッソ=赤)が多いですね。
イタリア語で「漁師風」をアッラ・ペスカトーラと言います。このようにイタリア料理では職業名の入った料理が多いんです。
例えば、炭焼き人風はアッラ・カルボナーラ(alla Carbonara)、狩人風はアッラ・カッチャトーラ(alla Cacciatora)、娼婦風はアッラ・プッタネスカ(alla Puttanesca)などです。
職業ではありませんが、アッラ・ディアヴォラ(alla Diavola)で悪魔風というものもあります。
リングイーネのジェノヴァ風
Linguine alla Genovese
リングィーネ・アッラ・ジェノヴェーゼ
バジリコの緑色を活かしたソース(Pesto Genoveseペスト・ジェノヴェーゼ)でリングィーネを和えたもの。リングィーネは「小さな舌」という意味で、スパゲッティを平たくした形のパスタです。
リグーリア州ジェノヴァ地方を発祥とする料理で、ジャガイモと鞘インゲンを加えるのがジェノヴァの伝統的スタイルといえます。
「ジェノヴァ風」とはペスト・ジェノヴェーゼを使ったものを指し、パスタ料理以外にも使われます。
バジリコの名産地として知られるジェノヴァ地方。ペスト・ジェノヴェーゼもバジリコの緑色が特徴で、これにオリーヴ油、大蒜(にんにく)、松の実、チーズ(パルミジャーノ・レッジャーノとペコリーノ)等を擦り混ぜて作ります。
唐墨と冷たいカッペリーニ
Capellini Freddi con Bottarga
カッペリーニ・フレッディ・コン・ボッタルガ
カペッリーニは「髪の毛」という意味の極細パスタで、ボッタルガはイタリア語で「唐墨(からすみ)」をいいます。
鯔(ぼら)や鰆(さわら)の卵巣を塩漬けにして乾燥させた唐墨は、日本でも高級珍味として有名ですよね。因みに、イタリアの唐墨は鮪の卵巣を使うんです。
冷製仕立てたのパスタは前菜の代わりにもなる、夏にはお勧めの一品です。
冷たい麺類は日本人の昔からの好物ですが、イタリアではパスタを冷やしてサラダ仕立てにしたものを家庭で食べる程度でした。
ところが、これにヒントに、冷たいパスタを初めて提供したのがミラノの高級レストラン『マルケージ』でした。
キャビアを添えた冷たいパスタは瞬く間に話題になり、これをきっかけに多くのレストランでも冷たいパスタが登場するようになりました。
ポルチーニ茸のフェットチーネ
Fettuccine con Funghi Porcini
フェットゥッチーネ・コン・フンギ・ポルチーニ
フェットチーネ(フェットゥチーネとも)は「小さなリボン」の意味で、幅5~6mmの平打ち状のパスタです。これより、やや細く薄い「タリアテッレ(tagliatelle)」も中南部イタリアではフェットチーネとされています。
乾麵を使う店もありますが、やっぱり手打ちのフェットチーネのもちもちした食感がおすすめですね。
「ポルチー二茸(たけ)」は、香り、味、食感、どれを取ってもイタリア最高の茸(きのこ)といわれ、日本では「イタリアの松茸」と称されています。
収穫される夏から秋に日本にも輸入され、新鮮なものは縦半分に切って軽く炒めるだけでも美味しく、アンティパストにも適した食材といえます。
また、ポルチーニ茸は冷凍物や乾燥物でも流通していますが、味や香りが特に落ちることはなく味わえる、便利な食材でもあります。
ペンネ・アラビアータ
Penne all'Arrabbiata
ペンネ・アッラビアータ
イタリア中部やローマ地方ではとてもポピュラーなパスタ料理です。
ペンネはペン先の形をしたショートパスタで、短くて肉厚なのでソースにからめやすく、辛いソースや濃厚な味のソースによく使われます。
表面全体に筋の入ったものはペンネ・リガーテ(Penne Rigate)と呼ばれます。
「アラビアータ」は「怒った」の意味で、けっしてアラビアとは関係ありません。
トマトとニンニク、赤唐辛子で作ったソースで、思わず怒りたくなるほど辛いソースということから付いた名前です。
フジッリの娼婦風
Fusilli alla Puttanesca
フジッリ・アッラ・プッタネスカ
「フジッリ」は「糸巻き」の意味のショートパスタです。
娼婦風では通常はロングパスタと和えますが、ショートパスタのフジッリはソースが絡みやすく、美味しく味わえます。
「娼婦風」はイタリア語でアッラ・プッタネスカ。アンチョビ、トマト、赤唐辛子、ブラックオリーヴ、ケイパー、にんにくなどで作ったソースを和えたもので、ナポリの伝統的なパスタ料理で、アンチョビを使った料理の代名詞といえます。
名前の由来は諸説云々で、娼婦が仕事前に日常にある材料で手早く作って自分の子に食べさせていたという説、時間待ちをしている客にふるまっていたという説、または、食べるとその気が増すという説などがあります。
4種類のチーズ入りニョッキ
Gnocchi ai Quattro Formaggi
ニョッキ・アイ・クワットロ・フォルマッジ
4種類のイタリア産チーズ(ゴルゴンゾーラ、パルミジャーノ・レッジャーノ、フォンティーナ、タレッジョのソースでニョッキを和えた料理です。
「ニョッキ」は茹でて裏ごししたジャガイモに小麦粉を加えて作った水とん風の食感のパスタ。基本はジャガイモが使われますが、かぼちゃやほうれん草を使う事もあります。
またニョッキはローマなどイタリア中部以北で特に親しまれ、カトリックでは戒律で「精進の日」である金曜日の肉食を禁じていたため、「木懼日はニョッキ」という言葉もあるほど、沢山のニョッキを食べて金曜日に備えてお腹を満たしたそうです。
ラヴィオリ
Ravioli
ラヴィオリ
中に詰め物をしたパスタのことで、よく「イタリアの餃子」とも言われますが、詰め物も形も様々です。
中世後期から主にイタリア中部以北で食べられていましたが、現在は世界的にもよく知られているパスタです。
イタリアでは地域によっては、半月形のラヴィオリをアニョロッティ(Agnolotti)、四角いラヴィオリをトルテローニ(Tortelloni)と呼ぶこともあります。
パルメザンチーズ のリゾット
Risotto alla Parmigiana
リゾット・アッラ・パルミジャーナ
パルミジャーノチーズを入れたリゾット。他にも多くの種類があります。
リゾットはイタリア語で米(こめ)を意味するリーゾ(Riso)から派生した言葉で、米を炒めてヴイヨンまたは水で煮込んだ料理です。
日本の雑炊とよく比較されますが、リゾットは圧倒的に水分は少なめで、歯応えもスパゲッティと同様のアル・デンテ(ほど良い耳たぶの固さ)に仕上げてあります。
イタリアの米は中世にアジアからアラブ、スペインを経由して南部に伝った後に徐々に北上。17世紀に入り、栽培に適した北部のポー川一帯が有数の生産地となり、これにより北イタリアではリゾット以外にも多くの米の料理が生まれました。
ただし日本のイタリア料理店では、残念ながらイタリアのような粘り気の少ない米が無いので、本場の味に近づけるよう工夫を凝らしてリゾットを出しています。
烏賊墨のリゾット
Risotto al Nero di Seppia
リゾット・アル・ネロ・ディ・セッピア
烏賊(いか)の墨や内蔵を煮込んだ黒いリゾットで、ヴェネチア地方の名物料理です。
ソースの材料は烏賊の他に、にんにく、赤唐辛子、白ワイン、オリーヴ油、トマトソースが使われます。
「烏賊墨」を使った料理には庶民的な料理が多く、パスタや煮込み料理、またパスタやピッツァ、パンなどの生地に烏賊墨を練り込んだものあります。
日常ではなかなか見られない料理なのでメニューで見つけたら、どうぞ一度はお試しくださいませ。
ミネストローネ
Minenestrone
ミネストローネ
たまねぎ、にんじん、じゃがいも、セロリ、白いんげんなど、様々な野菜を煮込んだスープですが、一般には具沢山で汁気は少ないので、飲むというよりは具を食べる感覚のスープといえます。
ただし、汁気が多いものをミネストリーナ(Minestrina)ともいいますが厳密な区別はなく、どちらもスープ類の総称ミネストラ(Minestra)、または「野菜のスープ」を意味するもズッパ・ディ・ヴェルドウーラ(Zuppa di Verdura)呼ぶこともあります。
4時間ほどかけて柔らかく煮込み、野菜の甘みや旨味がたっぷり溶け込ませ、とろみを付けるため、パスタや米なども加えています。でも、本来は日常の家庭でマンマ(お母さん)が作る料理なので店でも作り方は千差万別です。
ズッパ・ストラッチャテッラ
Zuppa Stracciatella
ズッパ・ストラッチャテッラ
卸しチーズとパセリを加えた溶き卵を熱々のスープに流し込んだものです。
ローマが発祥地とされていますが、他の地域にも似たスープが昔からある事から異論を唱える人もいます。
ズッパは「スープ」の事。ストラッチャテッラは「ぼろ雑巾」の意味。合わせると「ぼろ雑巾スープ」。
かき卵による表面が使い古しのぼろ雑巾に似ているところから名付けられたそうで。日本人からすると、凄いネーミングですよね~!
そうそう、ズッパと言えば・・スライスしたパンを浮かべたスープがありますよね。これは硬くなったパンにスープをかけて食べていた昔の庶民の習慣の名残りなんです。
イタリア語で「第一」はプリモ(Primo)、「皿」はピアット(Piatto)!アンティパストが終わると、プリモ・ピアットの登場です。
プリモ・ピアットには次の3種類があります。
1.パスタ(Pasta)
イタリア料理を最大に特徴付けているのは、何と言ってもパスタですが、これらは実に多くの種類と調理法があります。
パスタは元々は南イタリアのナポリを中心とした庶民の日常食でした。
ところが、ルネッサンス期に富裕階層にも広まったことでソースや高級食材が使用され、徐々に多彩多様になっていきました。
パスタといえば通常はスパゲッティやマカロニなどの乾燥パスタを指しますが、最近は自家製で手打ちの生パスタを使う店も増えています。
2.リゾット(Risotto)
米(リーゾRiso)を炒めて水や出し汁で煮炊きした料理です。
リゾットは元々は北イタリアで米の名産地ポー川の一帯を中心に食べられていました。
イタリア全土に広まったのは第二次世界大戦後のこと。意外に最近なんですね!
3.ズッパ(Zuppa)
スープのことです。
因みに、ズッパをミネストラ(Minestra)と呼ぶ店もあります。
また、ミネストラはパスタ、リゾット、スープの総称でもあり、これが「プリモ・ピアット」にパスタ、リゾット、スープが同項目にされている理由でもあるんです。
4.ピッツァ、ポレンタ
ピッツァ、更に玉蜀黍(とうもろこし)から作るポレンタは、元々は庶民の素朴な日常食で、高級店にはなかったものですが、今日では洗練されてリストランテのメニューにも加えられることがあります。
プリモ・ピアットを注文しましょう!
基本としてはプリモ・ピアットの項目から1品を選びますが、もし数種類をシェアして食べたい場合は、注文する際にその旨を伝えてみてください。
気の利いた店なら、各自の皿に数種類を適量に盛り合わせて出してくれます。
プリモ・ピアットの食べ方とシルバーは?
アンティパストのシルバーが下げられると、プリモ・ピアット用のシルバーがセットされます。ただし、メイン用の一対もセットされている場合は、外側がプリモ・ピアット用のシルバーです。
ところで、「パスタにはスプーンが必要か?不要か?」という議論をよく聞きませんか? この答えは「ややスプーンは不要・・」と言ったところでしょうか。
つまり、スプーンはパスタをすくいにくい場合などの補助用として添えられていて、リゾットや具だくさんのスープも同様です。
本場イタリアの人々はフォークだけで上手にパスタを食べますがよね。私たち日本人は深く考える必要はないとも思います・・
プリモ・ピアット あるある料理!
にんにくと唐辛子のスパゲティ
Spaghetti Aglio Olio e Peperoncino
スパゲッティ・アーリオ・オーリオ・エ・ペペロンチーノ
ペペロンチーノと呼ばれ最も有名で、基本材料がにんにく、唐辛子、オリーヴ油と、最もシンプルなスパゲッティです。よく私たちが口にするペペロンチーノとはイタリア語で「唐辛子」のことです。
味の決めては、にんにくと唐辛子の風味をオリーヴ油に充分に浸み込ませた香ばしいソース。これでパスタを「炒めた」というより「和えた」料理といえます。
ペペロンチーノは普段から家庭でも手軽に食べれる料理なので、有名な割りにはメニューには載せていない場合が多いですね。でもスパゲッティのある店で尋ねれば、ほぼ作ってくれます。
イタリア語でにんにくはアーリオ、唐辛子はペペロンチーノ、オリーヴ油はオーリオと言います。
にんにくとオリーヴ油は古くからイタリアの一般的な食材でしたが、唐辛子は最初は高価だった胡椒の単なる代わりとして使われていました。
ところが、胡椒より辛さの際立つ食材として多様に使われるようになり、今日ではイタリア料理の大きな要素の1つとなっています。
ちなみに、パスタの一種の「スパゲッティ」は「細い紐」という意味です。
漁師風スパゲッティ
Spaghetti alla Pescatora Rosso
ズパゲッティ・アッラ・ペスカトーラ・ロッソ
ペスカトーラは「漁師」の意味で、海老や烏賊、貝などをふんだんに使ったスパゲッティです。
イタリア南部から北部に続くリグーリア海沿岸地域でよく食べられています。
本場では魚介の出し汁に白ワインを加えたシンプルな味付けのBianco(ビアンコ=白)が一般的ですが、日本では更にトマトを加えたRosso(ロッソ=赤)が多いですね。
イタリア語で「漁師風」をアッラ・ペスカトーラと言います。このようにイタリア料理では職業名の入った料理が多いんです。
例えば、炭焼き人風はアッラ・カルボナーラ(alla Carbonara)、狩人風はアッラ・カッチャトーラ(alla Cacciatora)、娼婦風はアッラ・プッタネスカ(alla Puttanesca)などです。
職業ではありませんが、アッラ・ディアヴォラ(alla Diavola)で悪魔風というものもあります。
リングイーネのジェノヴァ風
Linguine alla Genovese
リングィーネ・アッラ・ジェノヴェーゼ
バジリコの緑色を活かしたソース(Pesto Genoveseペスト・ジェノヴェーゼ)でリングィーネを和えたもの。リングィーネは「小さな舌」という意味で、スパゲッティを平たくした形のパスタです。
リグーリア州ジェノヴァ地方を発祥とする料理で、ジャガイモと鞘インゲンを加えるのがジェノヴァの伝統的スタイルといえます。
「ジェノヴァ風」とはペスト・ジェノヴェーゼを使ったものを指し、パスタ料理以外にも使われます。
バジリコの名産地として知られるジェノヴァ地方。ペスト・ジェノヴェーゼもバジリコの緑色が特徴で、これにオリーヴ油、大蒜(にんにく)、松の実、チーズ(パルミジャーノ・レッジャーノとペコリーノ)等を擦り混ぜて作ります。
唐墨と冷たいカッペリーニ
Capellini Freddi con Bottarga
カッペリーニ・フレッディ・コン・ボッタルガ
カペッリーニは「髪の毛」という意味の極細パスタで、ボッタルガはイタリア語で「唐墨(からすみ)」をいいます。
鯔(ぼら)や鰆(さわら)の卵巣を塩漬けにして乾燥させた唐墨は、日本でも高級珍味として有名ですよね。因みに、イタリアの唐墨は鮪の卵巣を使うんです。
冷製仕立てたのパスタは前菜の代わりにもなる、夏にはお勧めの一品です。
冷たい麺類は日本人の昔からの好物ですが、イタリアではパスタを冷やしてサラダ仕立てにしたものを家庭で食べる程度でした。
ところが、これにヒントに、冷たいパスタを初めて提供したのがミラノの高級レストラン『マルケージ』でした。
キャビアを添えた冷たいパスタは瞬く間に話題になり、これをきっかけに多くのレストランでも冷たいパスタが登場するようになりました。
ポルチーニ茸のフェットチーネ
Fettuccine con Funghi Porcini
フェットゥッチーネ・コン・フンギ・ポルチーニ
フェットチーネ(フェットゥチーネとも)は「小さなリボン」の意味で、幅5~6mmの平打ち状のパスタです。これより、やや細く薄い「タリアテッレ(tagliatelle)」も中南部イタリアではフェットチーネとされています。
乾麵を使う店もありますが、やっぱり手打ちのフェットチーネのもちもちした食感がおすすめですね。
「ポルチー二茸(たけ)」は、香り、味、食感、どれを取ってもイタリア最高の茸(きのこ)といわれ、日本では「イタリアの松茸」と称されています。
収穫される夏から秋に日本にも輸入され、新鮮なものは縦半分に切って軽く炒めるだけでも美味しく、アンティパストにも適した食材といえます。
また、ポルチーニ茸は冷凍物や乾燥物でも流通していますが、味や香りが特に落ちることはなく味わえる、便利な食材でもあります。
ペンネ・アラビアータ
Penne all'Arrabbiata
ペンネ・アッラビアータ
イタリア中部やローマ地方ではとてもポピュラーなパスタ料理です。
ペンネはペン先の形をしたショートパスタで、短くて肉厚なのでソースにからめやすく、辛いソースや濃厚な味のソースによく使われます。
表面全体に筋の入ったものはペンネ・リガーテ(Penne Rigate)と呼ばれます。
「アラビアータ」は「怒った」の意味で、けっしてアラビアとは関係ありません。
トマトとニンニク、赤唐辛子で作ったソースで、思わず怒りたくなるほど辛いソースということから付いた名前です。
フジッリの娼婦風
Fusilli alla Puttanesca
フジッリ・アッラ・プッタネスカ
「フジッリ」は「糸巻き」の意味のショートパスタです。
娼婦風では通常はロングパスタと和えますが、ショートパスタのフジッリはソースが絡みやすく、美味しく味わえます。
「娼婦風」はイタリア語でアッラ・プッタネスカ。アンチョビ、トマト、赤唐辛子、ブラックオリーヴ、ケイパー、にんにくなどで作ったソースを和えたもので、ナポリの伝統的なパスタ料理で、アンチョビを使った料理の代名詞といえます。
名前の由来は諸説云々で、娼婦が仕事前に日常にある材料で手早く作って自分の子に食べさせていたという説、時間待ちをしている客にふるまっていたという説、または、食べるとその気が増すという説などがあります。
4種類のチーズ入りニョッキ
Gnocchi ai Quattro Formaggi
ニョッキ・アイ・クワットロ・フォルマッジ
4種類のイタリア産チーズ(ゴルゴンゾーラ、パルミジャーノ・レッジャーノ、フォンティーナ、タレッジョのソースでニョッキを和えた料理です。
「ニョッキ」は茹でて裏ごししたジャガイモに小麦粉を加えて作った水とん風の食感のパスタ。基本はジャガイモが使われますが、かぼちゃやほうれん草を使う事もあります。
またニョッキはローマなどイタリア中部以北で特に親しまれ、カトリックでは戒律で「精進の日」である金曜日の肉食を禁じていたため、「木懼日はニョッキ」という言葉もあるほど、沢山のニョッキを食べて金曜日に備えてお腹を満たしたそうです。
ラヴィオリ
Ravioli
ラヴィオリ
中に詰め物をしたパスタのことで、よく「イタリアの餃子」とも言われますが、詰め物も形も様々です。
中世後期から主にイタリア中部以北で食べられていましたが、現在は世界的にもよく知られているパスタです。
イタリアでは地域によっては、半月形のラヴィオリをアニョロッティ(Agnolotti)、四角いラヴィオリをトルテローニ(Tortelloni)と呼ぶこともあります。
パルメザンチーズ のリゾット
Risotto alla Parmigiana
リゾット・アッラ・パルミジャーナ
パルミジャーノチーズを入れたリゾット。他にも多くの種類があります。
リゾットはイタリア語で米(こめ)を意味するリーゾ(Riso)から派生した言葉で、米を炒めてヴイヨンまたは水で煮込んだ料理です。
日本の雑炊とよく比較されますが、リゾットは圧倒的に水分は少なめで、歯応えもスパゲッティと同様のアル・デンテ(ほど良い耳たぶの固さ)に仕上げてあります。
イタリアの米は中世にアジアからアラブ、スペインを経由して南部に伝った後に徐々に北上。17世紀に入り、栽培に適した北部のポー川一帯が有数の生産地となり、これにより北イタリアではリゾット以外にも多くの米の料理が生まれました。
ただし日本のイタリア料理店では、残念ながらイタリアのような粘り気の少ない米が無いので、本場の味に近づけるよう工夫を凝らしてリゾットを出しています。
烏賊墨のリゾット
Risotto al Nero di Seppia
リゾット・アル・ネロ・ディ・セッピア
烏賊(いか)の墨や内蔵を煮込んだ黒いリゾットで、ヴェネチア地方の名物料理です。
ソースの材料は烏賊の他に、にんにく、赤唐辛子、白ワイン、オリーヴ油、トマトソースが使われます。
「烏賊墨」を使った料理には庶民的な料理が多く、パスタや煮込み料理、またパスタやピッツァ、パンなどの生地に烏賊墨を練り込んだものあります。
日常ではなかなか見られない料理なのでメニューで見つけたら、どうぞ一度はお試しくださいませ。
ミネストローネ
Minenestrone
ミネストローネ
たまねぎ、にんじん、じゃがいも、セロリ、白いんげんなど、様々な野菜を煮込んだスープですが、一般には具沢山で汁気は少ないので、飲むというよりは具を食べる感覚のスープといえます。
ただし、汁気が多いものをミネストリーナ(Minestrina)ともいいますが厳密な区別はなく、どちらもスープ類の総称ミネストラ(Minestra)、または「野菜のスープ」を意味するもズッパ・ディ・ヴェルドウーラ(Zuppa di Verdura)呼ぶこともあります。
4時間ほどかけて柔らかく煮込み、野菜の甘みや旨味がたっぷり溶け込ませ、とろみを付けるため、パスタや米なども加えています。でも、本来は日常の家庭でマンマ(お母さん)が作る料理なので店でも作り方は千差万別です。
ズッパ・ストラッチャテッラ
Zuppa Stracciatella
ズッパ・ストラッチャテッラ
卸しチーズとパセリを加えた溶き卵を熱々のスープに流し込んだものです。
ローマが発祥地とされていますが、他の地域にも似たスープが昔からある事から異論を唱える人もいます。
ズッパは「スープ」の事。ストラッチャテッラは「ぼろ雑巾」の意味。合わせると「ぼろ雑巾スープ」。
かき卵による表面が使い古しのぼろ雑巾に似ているところから名付けられたそうで。日本人からすると、凄いネーミングですよね~!
そうそう、ズッパと言えば・・スライスしたパンを浮かべたスープがありますよね。これは硬くなったパンにスープをかけて食べていた昔の庶民の習慣の名残りなんです。
2017年8月12日土曜日
前菜 Antipasto アンティパスト
アンティパストはメイン料理前の「おもてなし」
食前酒と先付けでくつろいだ後は前菜です。
前菜はイタリア語でアンティパスト (Antipasto)!これには「食事の前の」という意味があり、ルネッサンス期に宴席で、メイン料理の前のおもてなし料理として発展してきたものです。
イタリアでは家庭に於いても、来客には「おもてなし」を込めてアンティパストを振る舞う事が多いんです。
私たちも、お店からの「おもてなし」として、メイン料理の前に、ぜひアンティパストを楽みましょう。
冷たいアンティパストと温かいアンティパスト
アンティパストは「冷たいアンティパスト」と「温かいアンティパスト」に大別されますが、「冷たいアンティパスト」のほうが多いですよね。それには理由があります。
というのも、その昔、貴族の宴席では、アンティパストは最初からテーブルに並べられているものだったため、冷めても美味しい料理が多く研究され、結局は「冷たいアンティパスト」が圧倒的に発展してきたんです。
冷たいアンティパストの代表といえば、ソーセージやハムの盛り合わせ、保存性のある野菜や魚介のマリネ(酢漬け)などですね。
また冷めても美味しいようにと調理された焼き物や煮込みなどもあります。
温かいアンティパストにも煮物や揚げ物などたくさんの種類があります
イタリア料理店には、ダイニングに何種類もの大皿の冷たいアンティパストを並び飾っているところもあります。
これは貴族たちの饗宴に於いての「おもてなし」の名残りといえますが、色華やかなアンティパストで、お客の目を楽しませ、食欲を駆り立てようというお店の工夫でもあります。
アンティパストを注文しましょう!
アンティパストはメインに比べると味付けは薄めで、量も抑えめにされています。少し物足りなくても、後の料理の事も考え、あまり注文しすぎないようにしましょう。
注文は基本的にメニューの中から選びますが、店内にアンティパストが並べられている場合は、そのディスプレイにメニューリストに無いお勧めがあるか、カメリエーレ(ウェイター)に質問しても良いでしょう。
店によってはワゴンにアンティパストを乗せて、席まで来てくれることもあります。
食前酒と先付けでくつろいだ後は前菜です。
前菜はイタリア語でアンティパスト (Antipasto)!これには「食事の前の」という意味があり、ルネッサンス期に宴席で、メイン料理の前のおもてなし料理として発展してきたものです。
イタリアでは家庭に於いても、来客には「おもてなし」を込めてアンティパストを振る舞う事が多いんです。
私たちも、お店からの「おもてなし」として、メイン料理の前に、ぜひアンティパストを楽みましょう。
冷たいアンティパストと温かいアンティパスト
アンティパストは「冷たいアンティパスト」と「温かいアンティパスト」に大別されますが、「冷たいアンティパスト」のほうが多いですよね。それには理由があります。
というのも、その昔、貴族の宴席では、アンティパストは最初からテーブルに並べられているものだったため、冷めても美味しい料理が多く研究され、結局は「冷たいアンティパスト」が圧倒的に発展してきたんです。
冷たいアンティパストの代表といえば、ソーセージやハムの盛り合わせ、保存性のある野菜や魚介のマリネ(酢漬け)などですね。
また冷めても美味しいようにと調理された焼き物や煮込みなどもあります。
温かいアンティパストにも煮物や揚げ物などたくさんの種類があります
イタリア料理店には、ダイニングに何種類もの大皿の冷たいアンティパストを並び飾っているところもあります。
これは貴族たちの饗宴に於いての「おもてなし」の名残りといえますが、色華やかなアンティパストで、お客の目を楽しませ、食欲を駆り立てようというお店の工夫でもあります。
アンティパストを注文しましょう!
アンティパストはメインに比べると味付けは薄めで、量も抑えめにされています。少し物足りなくても、後の料理の事も考え、あまり注文しすぎないようにしましょう。
注文は基本的にメニューの中から選びますが、店内にアンティパストが並べられている場合は、そのディスプレイにメニューリストに無いお勧めがあるか、カメリエーレ(ウェイター)に質問しても良いでしょう。
店によってはワゴンにアンティパストを乗せて、席まで来てくれることもあります。
アンティパスト用のシルバーは?
アンティパストに使うシルバー(ナイフとフォーク)は、メイン料理用に比べるとやや小さめです。
位置皿(飾り皿)の両側にナイフとフォークが2本ずつセットされている場合、外側の小さめの一対がアンティパスト用で、内側の一対がメイン用です。
店によってはメイン用の一対だけをセットしている場合もありますが、アンティパストを注文すれば、メイン用の外側に小さめの一対をセットしてくれます。
アンティパストの代表的な料理は?
前菜の盛り合わせ
Antipasto Misto
アンティパスト・ミスト
いくつかの前菜を少しずつ盛り合わせたもの。数種類の味見ができるので、アンティパストの中でも最も人気があり、多くの店がメニューリストには載せています。
「野菜のオイル漬け」、「チキンときゅうりのサラダ」、「鯛のカルパッチョ、木苺のヴィネガ-風味」、「牛タンとセロリ、人参の粒マスタード和え」など・・通常は5種類ほどですが、10種類ほど盛り合わせている店もあります。
トマトとモッツアレッラのサラダ
Insalata di Caprese
インサラータ・ディ・カプレーゼ
トマト、モッツァレッラ(水牛、または牛の乳から作られた弾力性のあるチーズ)、バジリコを組み合わせ、塩、胡椒、オリーヴ油で味を付けしたサラダ。イタリア料理では定番のようなアンティパストです。
カプレーゼは「カプリ風」という意味で、この料理はトマトやモッツァレッラの産地で有名なナポリ地方のカプリ島が発祥です。
[関連語]サラダ!
サラダはイタリア語でインサラータ!
西洋人と違って、日本人はサラダといえば、レタス、キュウリ、人参を切ってドレッシングをかけたシンプルなものを想像しますよね。
でもアンティパストとしてのサラダは、カプレーゼのように色鮮やかで具だくさんなものが多いんです。
生ハムとメロン
Prosciutto e Melone
プロシュート・エ・メローネ
薄切り生ハムをメロンと一緒に食べます。
生ハムの塩味とメロンの甘味が見事に調和している一品で、イタリアでは多くに親しまれています。
日本人には食後のフルーツのはずのメロンも、イタリアやフランスでは夏場の前菜には一般的な素材なんです!
[関連語]生ハム!
日本ではハムは茹でて加工したものが一般ですが、ヨーロッパではハムは「生(なま)」が一般なんです。
生ハムとは、豚もも肉を生のままで塩漬けし、20日間ほど寝かせ、自然乾燥の後、一定期間熟成せたものです。
特に有名なのが北イタリアのパルマ地方で生産されるもの。甘みのある果物との相性がよく、メロンの他、無花果(いちじく)との組み合わせも多く見られます。絶品ですよ!
アーティチョークのローマ風
Caniofi alla RomaMa
カルチョーフィ・アッラ・ロマーナ
アーティチョークの芯(しん)にアンチョビや香味野菜、パン粉などを詰めて、オリーヴ油と水、レモン汁で煮込んだもので、アーティチョークの代表的な料理といえます。
「ローマ風」とは、産地の一つであるローマに因んでいます。
[関連語]アーティチョーク!
イタリア語ではカルチョーフィです。
日本では馴染みの薄いアーティチョーク。でもヨーロッパでは春と秋に出荷される一般的な野菜なんです。
特にイタリアでの歴史は古く、古代ローマ時代から重宝されていたそうです。
またメディチ家のカテリーナ姫がフランスに嫁いだ際に持参した野菜としても有名です。
茹でたり、煮込んだり、オーヴン焼きの他に、丸ごと揚げた「ユダヤ風(alla Giudeaアッラ・ジューデア)」もローマのユダヤ系の人々に親しまれています。
シチリア風カポナ一タ
Caponata alla Siciliana
カポナータ・アッラ・シチリアーナ
茄子や玉葱、トマトなどの野菜を炒め、甘酸っぱく煮込んで冷ましたアンティパストで、元々は茄子やトマトが豊富に採れるシチリアの料理です。
店により材料は異なっても「茄子、砂糖、白ワイン酢」は必ず使われますが、これに類似したフランス料理のラタトゥイユは砂糖と白ワイン酢は使いません。
因みに、ピーマンを主体に煮込んだものは「ペペロナータ(Peperonata)」です。
[関連語]カポナータ!
カポナータの語源は諸説云々ですが・・
発祥地シチリアで、ある店では客が来店するとすぐに出せるよう、料理を何品か作り置きしていて、それらを「カウポウネ」と呼んだことから名付けられたという説も有力とされています。
花ズッキーニのフリット
Fiori di Zucca Fritti
フィオーリ・ディ・ズッカ・フリッティ
花ズッキーニの花の部分にモッツァレッラやアンチョビなどを詰めて揚げたものですが、何も詰めずフライにするだけの場合もあります。
メニューの項目では「野菜料理」なので付け合わせの野菜と思われがちですが、独立したアンティパストとして出されることが多いですね。
[関連語]花ズッキーニ!
ズッキーニは南瓜(かぼちゃ)の一種で、花ズッキーニは実が熟する前の花を付けた状態で摘み取ったものです。
花ズッキーニは日本ではまだ馴染みの薄い野菜ですが、イタリアでは実と同じく大変に親しまれている夏野菜なんです。
実には少し苦味がありますが花は苦味がなく、フライにすると口当たりに心地よいサクサク感があります。
バーニヤ・カウダ
Bagna Cauda
バーニャ・カウダ
好みの生野菜を熱いソースに浸しながら食べる冬のアンティパストです。
ピエモンテ地方の山里が発祥で、冬はビタミンが不足しがちなため、たくさん野菜を食べなければと考え出されました。
小さめの土鍋に、大蒜、アンチョビ、オリーヴ油、バターを加え、弱火で温めたソースに、別に盛られたピーマン、セロリ、人参などの生野菜を手でつまんで、よく浸して食べます。
[関連語]バーニャカウダ!
「バーニャカウダ」とはピエモンテ地方の方言で「熱い風呂」という意味です。
因みに、同じく生野菜を浸して食べるトスカーナ地方の料理、「ピンツィモーニオ(Pinzimonio)」は、熱を加えないオリーヴ油のソースを使います。
2017年8月11日金曜日
先付け Stuttichino ストゥツィキーノ
先付けとは?
先付けはイタリア語でストゥツィキーノ(Stuzzichino)!
「食事の始まり」という意味でイニッツィォ(Inizio)とも呼ばれます。
食前酒を注文すると、だいたい先付け(おつまみ)が出されます。
また食前酒を注文しなくても食事の前に頼まないはずの先付けがサービスされることも有ります。
これは店からの歓迎の意を込めた「心尽くし」なんです。
「食事の始まり」という意味でイニッツィォ(Inizio)とも呼ばれます。
食前酒を注文すると、だいたい先付け(おつまみ)が出されます。
また食前酒を注文しなくても食事の前に頼まないはずの先付けがサービスされることも有ります。
これは店からの歓迎の意を込めた「心尽くし」なんです。
多くは前菜をコンパクトにアレンジして一口か二口で食べられる量のものですが、かなり手の込んだものもあります。
基本的に、先付けは小さなフォークを添えて出されるので、前もってセットされたフォークやナイフは使いません。
何も添えられていない場合は手でつまんで食べても良いんです。
ストゥツィキーノの代表的料理は?
基本的に、先付けは小さなフォークを添えて出されるので、前もってセットされたフォークやナイフは使いません。
何も添えられていない場合は手でつまんで食べても良いんです。
ストゥツィキーノの代表的料理は?
クロスティーニ
Crostini
クロスティーニ
元々は、小さいトーストやクルトンを指す言葉で、イタリア版カナッペといえますね。パンに乗せる様々な具は店ごとに工夫を凝らしています。
Crostini
クロスティーニ
元々は、小さいトーストやクルトンを指す言葉で、イタリア版カナッペといえますね。パンに乗せる様々な具は店ごとに工夫を凝らしています。
ブルスケッタ
Bruschetta
ブルスケッタ
ブルスケッタは、元々は家庭で作るような大衆的な料理で、前菜としてイタリアで慣れ親しまれていますが、先付けとしてもよく出されます。
「炙る」という意味のとおり、炭火やオーブンでカリッと焼いたパンに大蒜(にんにく)を擦り込んでオリーブ油をかけたもの。気軽に手でつまんで食べられます。
北イタリアでは何もトッピングしないシンプルなスタイルが主流ですが、南イタリアではオリーヴ油で和えたトマトとバジリコをのせたスタイルが一般的で、「ブルスケッタ・アッラ・ケッカ(Bruschetta alla Checca)」といいます。
ちなみに、ブルスケッタは上記ののクロスティーニの一種ですが、ブルスケッタには必ず「大蒜とオリーヴ油」が使われるんです。
Bruschetta
ブルスケッタ
ブルスケッタは、元々は家庭で作るような大衆的な料理で、前菜としてイタリアで慣れ親しまれていますが、先付けとしてもよく出されます。
「炙る」という意味のとおり、炭火やオーブンでカリッと焼いたパンに大蒜(にんにく)を擦り込んでオリーブ油をかけたもの。気軽に手でつまんで食べられます。
北イタリアでは何もトッピングしないシンプルなスタイルが主流ですが、南イタリアではオリーヴ油で和えたトマトとバジリコをのせたスタイルが一般的で、「ブルスケッタ・アッラ・ケッカ(Bruschetta alla Checca)」といいます。
ちなみに、ブルスケッタは上記ののクロスティーニの一種ですが、ブルスケッタには必ず「大蒜とオリーヴ油」が使われるんです。
グーン・オリーヴ
Olive Verdi
オリーヴェ・ヴェルディ
オリーブは熟すると黒くなりますが、グリーン・オリーブは熟する前に実を摘み取り、塩漬けして乳酸発酵させたもので、カリカリした歯応えがあり、まろやかな味わいです。
オリーヴ栽培が盛んな地中海沿岸のや諸国地域ではイタリアに限らず、最も一般的な食前酒のつまみです。
この他、種を取り、アンチョビや赤ピーマンなどを詰めた「スタッフド・オリーヴ」も人気があります。
Olive Verdi
オリーヴェ・ヴェルディ
オリーブは熟すると黒くなりますが、グリーン・オリーブは熟する前に実を摘み取り、塩漬けして乳酸発酵させたもので、カリカリした歯応えがあり、まろやかな味わいです。
オリーヴ栽培が盛んな地中海沿岸のや諸国地域ではイタリアに限らず、最も一般的な食前酒のつまみです。
この他、種を取り、アンチョビや赤ピーマンなどを詰めた「スタッフド・オリーヴ」も人気があります。
鰯のマリネ香草風味
Sarde Marinate
サルデ・マリナーテ
大蒜、赤唐辛子、ローズマリーで香草風味を付けしたオリーブ油で炒めた玉葱と、小麦粉をまぶして揚げた鰯を、ワイン・ヴィネガーをベースにした漬け汁でマりネにしたものです。
鰯はイタリアで最も食されている青魚で、シチリア島など南イタリアで多く収穫され、パスタ、オーヴン焼きなどにもよく用いられます。
Sarde Marinate
サルデ・マリナーテ
大蒜、赤唐辛子、ローズマリーで香草風味を付けしたオリーブ油で炒めた玉葱と、小麦粉をまぶして揚げた鰯を、ワイン・ヴィネガーをベースにした漬け汁でマりネにしたものです。
鰯はイタリアで最も食されている青魚で、シチリア島など南イタリアで多く収穫され、パスタ、オーヴン焼きなどにもよく用いられます。
2017年8月9日水曜日
食前酒 Aperitivo アペリティーヴォ
食前酒とは?
食前酒はイタリア語でアペリティーヴォ(Aperitivo)!「食欲を増進させるもの」の意味で、胃を刺激し、食欲の増進に効果的で、ヨーロッパでは広く習慣化しています。
また食前酒は気分をリラックスさせたり、雰囲気を和らげたり、相手が遅れてくる待ち時間も手持無沙汰にならずに過ごせます。
食前酒の種類は?
食前酒には特別の決まりは無いのですが、食前酒として適しているかを考ると、ドライな(甘味が少ない)アルコール度が低いものが良いでしょう。
一般的には、食欲増進効果のあるハーブ(薬草)を配合したリキュール(混成酒)や口当たりの良いフルーツのリキュールなどを、オンザロックか水割りなどにしたものが飲まれます。
またリキュールを、ジンやウォッカなどの透明なスピリッツ(蒸留酒)、ワインやシャンパンと混ぜたカクテルなども適しています。
ビールも良いのですが、飲みすぎると食事前から満腹となってしまうので控えめに。食前酒はグラス1杯か2杯を、ゆっくりと味わいましょう。
シャンパンは最高の食前酒とも!
お店によっては注文していないのに食前酒としてシャンパン(またはスプマンテなどのスパークリングワイン)を、お客様へのサービスとして振る舞うことがあります。
これはシャンパンこそが正餐にふさわしく最も優雅な食前酒という考えからで「当店は食前酒は敢えてシャンパンしかおいておりません・・」という高級店もあるんです!
食前酒のメニューは無い?
一般的にレストランでは、お客様をテーブルに案内すると、まず店員が「食事の前にお飲み物はいかがでしょうか?」と伺います。
でも私たち日本人は食前酒に慣れ親しんでいないので戸惑うことも多いはず。しかも食前酒のメニューは用意されていない場合が殆どです。
そんな時は上記の酒類を注文するか、もしくは「お勧めの食前酒は有りますか?」と尋ねてみましょう。爽やかで口当たりの良いカクテルなどを教えてくれるはずです。
もしアルコールが苦手なら、もちろん注文しなくてもいいのですが、炭酸飲料やジュースでも有りです。またジュースや炭酸にリキュールを数滴だけ浮かべた「フロート」もおすすめです。
食前酒の注文が済みましたら、ごゆっくりとメニュー選びをお楽しみくださいませ!
食前酒の代表は?
スプマンテ
Spumante
スプマンテ
イタリアでは発泡性ワインを「スプマンテ」と言います。
発泡性ワインで最高水準として知られるなのは、フランスのシャンパーニュ地方で生産されるシャンパンですよね。
でもスプマンテにも、これに負けないほど高水準のものが揃っているんです。
辛口から甘口まで様々なタイプがありますが、食前酒として最適なのは、やっぱり辛口でしょう。
キナ・マルティーニ
China Martini
キナ・マルティーニ
ボリビア産のキナの樹皮とカリサヤの樹皮を主原料にした薬草リキュールで、「マルティーニ」はメーカー名です。
特にキナ樹皮の成分のキニーナは健胃や強壮などの効果があり、多くの薬草リキュールの中でも人気の銘柄です。
ストレートで飲んでも美味しいし、レモン果汁を加えたり炭酸で割るとスッキリした美味しさになります。
ヴェルモット
Vermut
ヴェルムート
白ワインにニガヨモギなどの香草やスパイス、蒸留酒を配合したフレーバードワイン(香味付けワイン)です。
ドイツ語のヴェルムート(Wermut)が語源で「ニガヨモギ」を意味します。
極辛口はカクテルのドライ・マティーニで、甘口はオンザロックがお勧めです。
イタリアのメーカーとしてはマルティーニ、チンザノが有名です。
ボトルは左から極辛口のエクストラ・ドライ、甘口白のビアンコ、赤く着色した甘口のロッソ。
カンパリ
Campari
カンパリ
ビター・オレンジ(だいだい)、キャラウェイ、カルダモン、コリアンダー、りんどうの根などを配合して風味付けした薬草リキュールです。
カンパリをソーダで割っただけのカクテル「カンパリ・ソーダ」は、世界的にも有名な食前酒です。
これにヴェルモットを加えれば「アメリカーノ」、更にジンを加えれば「ネグロー二」というカクテルになります。
ちなみに、カンパリは創案者の名前で、商標名、社名でもあります。
食前酒はイタリア語でアペリティーヴォ(Aperitivo)!「食欲を増進させるもの」の意味で、胃を刺激し、食欲の増進に効果的で、ヨーロッパでは広く習慣化しています。
また食前酒は気分をリラックスさせたり、雰囲気を和らげたり、相手が遅れてくる待ち時間も手持無沙汰にならずに過ごせます。
食前酒の種類は?
食前酒には特別の決まりは無いのですが、食前酒として適しているかを考ると、ドライな(甘味が少ない)アルコール度が低いものが良いでしょう。
一般的には、食欲増進効果のあるハーブ(薬草)を配合したリキュール(混成酒)や口当たりの良いフルーツのリキュールなどを、オンザロックか水割りなどにしたものが飲まれます。
またリキュールを、ジンやウォッカなどの透明なスピリッツ(蒸留酒)、ワインやシャンパンと混ぜたカクテルなども適しています。
ビールも良いのですが、飲みすぎると食事前から満腹となってしまうので控えめに。食前酒はグラス1杯か2杯を、ゆっくりと味わいましょう。
シャンパンは最高の食前酒とも!
お店によっては注文していないのに食前酒としてシャンパン(またはスプマンテなどのスパークリングワイン)を、お客様へのサービスとして振る舞うことがあります。
これはシャンパンこそが正餐にふさわしく最も優雅な食前酒という考えからで「当店は食前酒は敢えてシャンパンしかおいておりません・・」という高級店もあるんです!
食前酒のメニューは無い?
一般的にレストランでは、お客様をテーブルに案内すると、まず店員が「食事の前にお飲み物はいかがでしょうか?」と伺います。
でも私たち日本人は食前酒に慣れ親しんでいないので戸惑うことも多いはず。しかも食前酒のメニューは用意されていない場合が殆どです。
そんな時は上記の酒類を注文するか、もしくは「お勧めの食前酒は有りますか?」と尋ねてみましょう。爽やかで口当たりの良いカクテルなどを教えてくれるはずです。
もしアルコールが苦手なら、もちろん注文しなくてもいいのですが、炭酸飲料やジュースでも有りです。またジュースや炭酸にリキュールを数滴だけ浮かべた「フロート」もおすすめです。
食前酒の注文が済みましたら、ごゆっくりとメニュー選びをお楽しみくださいませ!
食前酒の代表は?
スプマンテ
Spumante
スプマンテ
イタリアでは発泡性ワインを「スプマンテ」と言います。
発泡性ワインで最高水準として知られるなのは、フランスのシャンパーニュ地方で生産されるシャンパンですよね。
でもスプマンテにも、これに負けないほど高水準のものが揃っているんです。
辛口から甘口まで様々なタイプがありますが、食前酒として最適なのは、やっぱり辛口でしょう。
キナ・マルティーニ
China Martini
キナ・マルティーニ
ボリビア産のキナの樹皮とカリサヤの樹皮を主原料にした薬草リキュールで、「マルティーニ」はメーカー名です。
特にキナ樹皮の成分のキニーナは健胃や強壮などの効果があり、多くの薬草リキュールの中でも人気の銘柄です。
ストレートで飲んでも美味しいし、レモン果汁を加えたり炭酸で割るとスッキリした美味しさになります。
ヴェルモット
Vermut
ヴェルムート
白ワインにニガヨモギなどの香草やスパイス、蒸留酒を配合したフレーバードワイン(香味付けワイン)です。
ドイツ語のヴェルムート(Wermut)が語源で「ニガヨモギ」を意味します。
極辛口はカクテルのドライ・マティーニで、甘口はオンザロックがお勧めです。
イタリアのメーカーとしてはマルティーニ、チンザノが有名です。
ボトルは左から極辛口のエクストラ・ドライ、甘口白のビアンコ、赤く着色した甘口のロッソ。
カンパリ
Campari
カンパリ
ビター・オレンジ(だいだい)、キャラウェイ、カルダモン、コリアンダー、りんどうの根などを配合して風味付けした薬草リキュールです。
カンパリをソーダで割っただけのカクテル「カンパリ・ソーダ」は、世界的にも有名な食前酒です。
これにヴェルモットを加えれば「アメリカーノ」、更にジンを加えれば「ネグロー二」というカクテルになります。
ちなみに、カンパリは創案者の名前で、商標名、社名でもあります。
店の種類、メニューの組み立て方
イタリア料理店の種類は?
日本では、種類に沿って細かい区分けをした店は少ないのですが、意味を知り、初めて行くお店のタイプや雰囲気を判断する参考にしてください。
イタリア料理のメニューの構成は?
リストランテ、トラットリア、オステリアの場合、基本的にメニューは以下の項目で構成されています。
メニューの組み立て方は?
日本では、種類に沿って細かい区分けをした店は少ないのですが、意味を知り、初めて行くお店のタイプや雰囲気を判断する参考にしてください。
- リストランテ(Ristorante)「レストラン」の意味で、高級店を指しますが中にはカジュアルな店もあります。
- トラットリア(Trattoria)「大衆食堂」の意味で、カジュアルな店が多くはありますがリストランテとの違いは厳密にはありません。
- オステリア(Osteria)「旅篭屋(たびかごや)・居酒屋」の意味ですが、リストランテと実質的には変わらない店もあります。
- ピッツェリア(pizzeria)「ピッツァ屋」の意味で、専用の窯が有ったりします。ただし、軽食を取りたい人のために前菜からデザートまで一通りメニューを備えている店が多いですね。最近はAPES(純正イタリアピッツァ協会。本拠地はミラノ)の公認店も増えてきました。ピッツァは本来軽食なのでイタリアでは高級店では扱いませんが、日本ではトラットリアやカジュアルなリストランテでは、おいている場合もあります。
- バール(Bar)「バー」の意味で、ヨーロッパではお馴染み、深夜まで営業しており、コーヒーや酒、軽食もあります。日本の場合、バールを併設したトラットリアがあったりします。
イタリア料理のメニューの構成は?
リストランテ、トラットリア、オステリアの場合、基本的にメニューは以下の項目で構成されています。
- 先付け ストゥッツィキーノ(Stuzzichino)! ただし、食前酒を注文した場合に出されます。
- 前菜 アンティパスト(Antipasto)!
- 第一の皿 プリモ・ピアット(Primo Piatto)! パスタ、リゾット、またスープなどです。
- 第二の皿 セコンド・ピアット(Scondo Piatto)! 魚や肉のメイン料理になります。
- 野菜料理 ヴェルドゥーラ(Verdura)! 付け合わせ野菜(コントルノContorno)やサラダなどのことです。
- チーズ フォルマッジョ(Formaggio)!
- デザート ドルチェ(Dolce)! 食後のデザートやフルーツになります。
メニューの組み立て方は?
- 前菜か第一の皿を一品。ただし、両方を注文することも有りです。パスタやリゾットは1人分の量を少なめにしてもらったり、2人で1皿をシェアする(分ける)こともできます。
- 第二の皿を一品。メイン料理もシェアできますが、料理によっては2人分から受け付ける場合もありますので、メニューの注意書きを確認しましょう。
- 野菜料理の注文は不要。メインの料理の付け合わせの場合が多いので、敢えて注文する必要はありません。
- チーズかデザートを一品。必ずとは限りませんが、食後に注文するのが基本です。
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野菜 Verudula ヴェルドゥーラ
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